2023年最近の映画話

長年映画に親しみ、映画が友達の私です。本当に映画から人生を教わって来ました。それって、今は亡き淀川長治さんがおっしゃっていた「映画は学校」って事でしょうか。でも私の場合は、やっぱり映画は友達ですね。苦しい時、辛い時に慰めてもくれます。

さて、昔の映画が好きな私ですが、今でも週に一回は映画館に行って新作を観ています。以前は外国作品が多かったのですが、最近は邦画もよく観ます。あまり観たいものがなくて、何となく観てしまう作品もありますが、良作も結構あります。「Winny」や「ロストケア」は社会問題を扱った感動作でした。役者さんの演技が素晴らしかった事もありますが…

しかし今回お話したいのは、外国作品です。外国作品の方がより心に響きやすいのは、見慣れた俳優さんが出てないというのもあります。昔は好きな俳優の出演作を観たい欲求がありましたが、今は特に好きな俳優がいないので、作品をじっくり楽しめるようになりましたね。

では今回私の心を動かした作品を御紹介。リメイク版の「生きる」黒澤明監督の名作を、イギリスに舞台を移し、イギリス紳士の話として描いてます。何たって黒澤作品の「生きる」は最高で、私の上京を後押ししたくらいの感動作ですが、今回のイギリス版は、静かな感動を私に与えました。イギリス版では、アレンジを加えて内容が違う場面もありましたが、どちらも〈生きる〉という事がテーマです。明日命があるか、病気でなくても分からないのですから、いかに今日という日を生きるか、生きるとはどういう事か教えてくれてます。

そしてもう2つ、最近ぐっと来た作品があります。「ザ・ホエール」と「トリとロキタ」設定はまるっきり違い、登場人物もかけ離れてますが、共通しているのは家族の在り方。人は一人では生きて行けないし、一人で生きていられない。ホエールの方は、舞台劇のようで、より言葉の掛け合いに、引き込まれましたよ。どちらもハッピーエンドじゃないのは、ちょっと悲しかったのですが。

ゴールデンウィークも間近、お天気が続かないようですし、映画館で映画を観るのも良いですよ。チャンスがあったら、どこかで映画話でもしましょう!

気紛れカラー講座10 おめでたい色について

2023年はもう10日。お正月気分ではいられませんが、新年を迎えて考えた事が…何故、赤と白の配色は、おめでたいのか。

赤は進出色で目立つ色。波長が長いからですが、生理的には血流を促進させます。情熱的な色なのは、そこからも頷けますね。ここに載せた配色イメージワークの写真は冬の行事ですが、節分以外は皆赤色が入ってます。5色配色になるので、お正月は渋い色も加わった和のイメージですが、赤白が目立ってますね。白は太陽光の色でもあり、神聖なイメージもありますし、感覚としてはシャキッとします。そういう点から考えると、明るい陽のイメージが赤白から感じられ、お目出たい色になるのは納得です。黒白じゃあ、明るい気持ちになりにくいですよ。お正月から外れますが、バレンタインデーの配色は、赤系オンパレードですね。女性的な配色ですが、告白には熱があり、優しい気持ちや暖かさも感じられる配色です。バレンタインデーが冬の行事だからこそ、こんな配色になっているようにも思えます。冬のイメージには、グレイッシュな感じがありますけど、澄んだ空気に鮮やかな色が映えるのも冬の特徴です。あ、パーソナルカラーの冬タイプも、コントラストのタイプ。強弱の色を持っている方達ですよ。そして白黒付けたがる、はっきりしたタイプでしょうか…

太陽がある限り、この世は色彩に囲まれた世界です。カラーに興味ある方は、是非私桂と、その世界を楽しみましょう!本年2023年も、よろしくお願いします。

「星の王子さま」の愛について

今年の「星の王子さま」のイベントはワークショップで、本に描かれている愛について、語り合う会のはずでしたが…残念ながら、ワークショップ実施とならず、私の独自に考察した事について、語って行こうと思います。

なんと言っても感動的な愛の場面は、王子さまが、自分の星から出て星巡りの旅をするきっかけとなった一輪のバラの花とのエピソードです。王子さまは、まだ小さくて愛するという事が分からず、旅に出ました。でもこの旅で彼は成長するんです。色んな変な大人たちや、地球でキツネなどに出会った事で。おかしな星の住人たちは、そこかしこにいる大人ですね。彼らは王子さまと全く違う人種で、友達になれない人たち。しかし地球にやって来て、出会ったキツネから仲良くなる方法を教えられ、友達になります。そして人を思う心の大切さを知るのです。それが愛なんですよね。「何事も心で見なくちゃいけない。大事なことは目に見えないのさ」と言うキツネの言葉を王子さまは心に刻みます。

そして主人公のぼく(飛行士)も、砂漠で出会った王子さまと共に、大切な事に気付いて行きます。それこそが大人になった人間が忘れてはいけない事であり、それが人を愛する事なんだと、このお話は教えてくれてると私は思います。愛とはなんでしょう。男女の愛、同性同士の愛、家族愛、友愛、人種愛と様々あり、人だけではなく、生き物への愛もありますが、全て思う心が愛ですね。

王子さまは、キツネに言われたように、約束を守るため自分の星に戻ります。一輪のバラが彼にとって、どれだけ大切な存在か気付いたからです。それが、愛するという事。しかし〈ぼく〉も王子さまを、キラキラした笑い声と共に愛したのです。その笑い声がどれだけ大切な贈り物だったのか、星の煌めきと共に主人公は思い出すのです。

今回、私桂がハッとさせられた箇所がラスト27話のラストメッセージです。

あのヒツジはあの花を食べたのか、食べなかったのか、と考えてごらんなさい。そうしたら、世の中のことがみな、どんなに変わるものかおわかりになるでしょう…そして、おとなたちには、だれにも、それがどんなにだいじなことか、けっしてわかりっこないでしょう。

この言葉が意味するものは何でしょう。それこそが、サンテグジュペリが一番伝えたかった事ですね、きっと。

「星の王子さま」の愛について

今年の「星の王子さま」のイベントはワークショップで、本に描かれている愛について、語り合う会のはずでしたが…残念ながら、ワークショップ実施とならず、私の独自に考察した事について、語って行こうと思います。

なんと言っても感動的な愛の場面は、王子さまが、自分の星から出て星巡りの旅をするきっかけとなった一輪のバラの花とのエピソードです。王子さまは、まだ小さくて愛するという事が分からず、旅に出ました。でもこの旅で彼は成長するんです。色んな変な大人たちや、地球でキツネなどに出会った事で。おかしな星の住人たちは、そこかしこにいる大人ですね。彼らは王子さまと全く違う人種で、友達になれない人たち。しかし地球にやって来て、出会ったキツネから仲良くなる方法を教えられ、友達になります。そして人を思う心の大切さを知るのです。それが愛なんですよね。「何事も心で見なくちゃいけない。大事なことは目に見えないのさ」と言うキツネの言葉を王子さまは心に刻みます。

そして主人公のぼく(飛行士)も、砂漠で出会った王子さまと共に、大切な事に気付いて行きます。それこそが大人になった人間が忘れてはいけない事であり、それが人を愛する事なんだと、このお話は教えてくれてると私は思います。愛とはなんでしょう。男女の愛、同性同士の愛、家族愛、友愛、人種愛と様々あり、人だけではなく、生き物への愛もありますが、全て思う心が愛ですね。

王子さまは、キツネに言われたように、約束を守るため自分の星に戻ります。一輪のバラが彼にとって、どれだけ大切な存在か気付いたからです。それが、愛するという事。しかし〈ぼく〉も王子さまを、キラキラした笑い声と共に愛したのです。その笑い声がどれだけ大切な贈り物だったのか、星の煌めきと共に主人公は思い出すのです。

今回、私桂がハッとさせられた箇所がラスト27話のラストメッセージです。

あのヒツジはあの花を食べたのか、食べなかったのか、と考えてごらんなさい。そうしたら、世の中のことがみな、どんなに変わるものかおわかりになるでしょう…そして、おとなたちには、だれにも、それがどんなにだいじなことか、けっしてわかりっこないでしょう。

この言葉が意味するものは何でしょう。それこそが、サンテグジュペリが一番伝えたかった事ですね、きっと。

気紛れカラー講座9

久しぶりのカラー講座です。これまでは「配色イメージワーク」を参考に、言葉とカラーの関連をお話して来ました。

しかし、今回は季節が秋に移って行く時期という事もあり『カラーと感情』について考察したいと思います。

9月の半ばとなる13日に、紅葉シーズンでもないのに、黄色く染まった一枚の葉が、私の方にはらりと落ちて来ました。ちょうど木の下だったので、木から落ちた葉っぱだとは思いましたが、まだ緑色の葉のはずなので、びっくり!

その日の私は、ちょっと心が沈んでいて、身体も重い感じでした。すっきりしない日でしたが、その葉っぱの黄色が、少し心を軽くしてくれたんです。〈黄色〉が脳に及ぼす影響は、笑いを生み鎮痛作用があるのは、医学的に証明されているようです。つまり黄色という色の効果は、明朗。パーソナルカラーでもスプリングの春タイプが多く持っている色で、このタイプの持ち味にもなってます。因みに私桂は春タイプです。まあ、普段は明朗活発な私ですが、もちろん時には落ち込みます。それでも黄色の持ち味の私だからこそ、季節としては初秋。まだ暑さが残る時期の色付いた葉に反応したのかもしれませんね。私の感情に、この葉っぱは影響を与えました。明るい気持ちにしてくれたんですから、カラーの力は大です。そう言えば、半分赤くなった緑の葉も落ちてましたが、そっちには反応せずです。所で、紅葉した木を眺めると、どんな気持ちになりますか?当然美しく思いますが、この彩度が高く明度が抑えられた赤の集まりに、興奮しませんか?〈燃える秋〉と言われますが、心も燃えて来ますね。赤色は、よく知られているようにアドレナリンが分泌されて、血流を促進し、興奮や情熱への効果があります。これから秋という心落ち着く季節がやって来ます。心を高揚させてくれる自然な赤色と黄色が待ち遠しいですね。となれば、パーソナルカラーのオータム秋タイプの方たちも、落ち着いた彩度の高い赤を持っています、表に中々出なくても、秘めたる情熱を持っているのでは…

という事で、カラーの力は大きく、人の感情が色々と作用されます。心が沈んだ時、元気付ける明るい色。ここぞという時の勝負色。色と仲良くなって色たちを活用しましょう!色とホルモンには、深い関係がありそうですよ。

秋は食欲やファッションの季節です。身近な色との付き合いに、私桂がアドバイスさせていただきます。どうぞお気軽に、お声を掛けてくださいね。

 

気紛れカラー講座「配色イメージワーク」8

今回のテーマは、絵画と配色イメージ。配色によるイメージの言葉からは少し離れますが、絵画と色彩は切っても切れない関係です。絵画がどんなイメージを与えているか、巨匠たちの絵から考察して行きます。

イメージスケールで見てみましょう。淡い色彩の印象派の❹❾の絵は、上段のロマンチックで❿のシャガールはクリアで〈ソフト〉の区分。ゴッホは〈ウォーム〉でも下段の方になり、ここにあるピカソの絵は❸の〈ダイナミック〉絵と⓯は〈クールカジュアル〉の区分になってます。こんな風に絵画をイメージで区分して行くと、画家の作品に込める思いも伝わって来るようです。

さて、今度は自然から学んだ画家たちの配色について見て行きます。

まず日本の巨匠、北斎の富士の絵の配色から。赤富士と青富士です。5色配色のイメージの違いは明確です。左側の赤富士は〈クラシック〉な配色で、右側の青富士は〈クール•カジュアル〉ですが、両方ともイメージスケールとしては、下段になってます。自然から感じた表現は、左側が〈膨張と前進〉右側が〈収縮と後退〉となっているのも面白いですね。

次は色相配色の画家たちです。

フォービズムの画家マチスの絵は、ダイナミックで賑やかなカラフルな配色の絵ですが、ここに出ているボナールやヴラマンクカンディンスキーの絵も多色の色相配色です。それぞれイメージの違いはありますが、皆〈ウォーム〉の区分になりますね。共通しているのは楽しい配色でしょうか。

次はトーン配色の画家たちです。

セザンヌの絵の配色は、濁りのある穏やかな配色でイメージスケールとしては、中央の〈ナチュラル〉に位置します。微妙なトーンの変化でリズムが生まれています。それこそ、自然を活かした風景画です。クレーの絵は抽象画ですが、この絵も穏やかなトーン変化が感じられます。ホードラーやモネの絵も、皆穏やかなイメージがあります。遠景と近景の違いをトーン変化で表現します。

という事で、今回は言葉表現から離れて絵画のカラー配色について、テキストを参考に述べて来ました。

梅雨時でまた気温の変化も激しく、体調を崩しやすいこの頃です。雨の日などは、アートの世界に浸るのも良いかと思います。皆様、お身体大切に。次回までお元気でお過ごしください。

気紛れカラー講座「配色イメージワーク」7

5月も下旬になり、梅雨の気配も感じられるこの頃ですね。さて、今回のカラー講座も、前回までとはまるで違う色調の色たちについてです。

4月下旬にユートリヤのプラネタリウムでのイベントに行った時に受け取った御案内用紙が、素敵なデザインでした。夜のイメージはそのまま表現されてますが、配色イメージワークではどこに当たるのか知りたくなりました。

大きな区分だと〈おだやか〉の中のフォーマルです。まさに星空ショータイムの雰囲気にぴったりの配色たちです。フォーマルなイメージの中でも〈崇高な〉とか〈尊い〉〈荘厳な〉の5色配色がこの宮沢賢治の世界にも合っているように思えます。この星を散りばめた色のグラデーションが素晴らしい絵になってます。フォーマル全体を見てみると、色相は同じでも明度が上がって淡い色調になると〈高雅な〉白っぽいパープルブルーが入ると〈神聖な〉白が加わると〈正式な〉とか〈正統な〉とかになります。このフォーマルの区分の代表イメージは、気高いですが、フォーマルの気高さは白が入った⑨になるようです。宮沢賢治を表す配色表現としては、どの言葉がぴったりでしょうか?やはり白が入っていない配色の方が、私は合っているように思えます。どちらにしても、やはり夜になると見えて来る星と宮沢賢治のイメージが合致していたようです。彼のパーソナルカラーも分かるようです。

人をイメージする時にも、この配色イメージワークは参考になりますね。色彩に言葉を結び付ける事で、イメージが広がって行きます。興味が湧いた方は、次回も楽しみに!